レノボThinkPad X1 Carbon Gen12(Intel Core Ultra)についてレビューします。
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レノボThinkPad X1 Carbon Gen12(Intel Core Ultra)は、レノボのThinkPad Xシリーズの14インチノートPCです。AI専用NPU内蔵のインテルCore Ultraプロセッサ搭載モデルです。 主な特徴は次のとおり。
・14インチディスプレイ搭載のコンパクト・スリムノートPC ・AI専用NPU内蔵のインテルCore Ultraプロセッサ搭載 ・使いやすいキーボードを搭載 ・ブラックをベースとした落ち着いたカラーリング ・ボディにカーボンファイバを採用 ・OLEDパネル搭載モデル選択可能 メーカーからレノボThinkPad X1 Carbon Gen12をお借りできたので、ここではThinkPad X1 Carbon Gen12の特徴・スペック・使い勝手等について詳しくレビューします。 *レノボWebサイトの製品ページを確認する
→ThinkPad X1 Carbon Gen 12詳細情報 【参考】レノボThinkPad X1 Carbon Gen 12(Intel Core Ultra)動画
レノボThinkPad X1 Carbon Gen 12(Intel Core Ultra)に関する動画をYouTubeにアップしています。
【レビュー目次】
*ここに記載されているスペック・構成は記事執筆時点のものです。最新情報については必ずレノボ Webサイトでご確認ください。レビュー機はメーカーの貸出機です。
【レビュー機のスペック】 インテルCore 5-125Uプロセッサ/16GBメモリ/256GB SSD/CPU内蔵グラフィックス 1)コンパクトな14インチノートPC
本モデルは14インチディスプレイを搭載したコンパクトノートPC。
13インチ/16インチノートと並べるとこんな感じ。
ボディがコンパクトなので取り回しがしやすいですね。
厚さはスペック値で14.96mm。
スリムボディのため掴みやすく、持ち運びが楽です。
重量は1.138kg(実測値)。
めちゃくちゃ軽い、という感じはしませんが、僕的には外に持ち出そうと思える重さです。このぐらいの重さなら、携帯するのがそんなに苦にならないかな
コンパクトなので僕の持っているビジネスバックや
デイパックからもストレスなく出し入れできます。
天板フレーム部分に、軽くて丈夫なカーボンファイバ素材を採用しており、堅牢性は高いですね。
片手だけで持ってもボディのたわみを感じることはありません。
非常にしっかりしています
天板部はマット調の仕上がりになっており、
触った感触はちょっとやわかい感じ。指紋や汚れはちょっと目立ちやすいかも。
カラーリングは、ThinkPad伝統のブラックを採用。
キーボードとその周囲、
底面部もブラックで統一されています。
2)スペックをチェック
ThinkPad X1 Carbon Gen12の主なスペックは次のとおり。
第13世代インテルCoreプロセッサ搭載の先代モデルThinkPad X1 Carbon Gen11のスペックと比較してみました。
【CPU】
CPUは、AI専用NPU内蔵のインテルCore Ultraプロセッサ搭載モデルを選択可能。
【メモリ】
メモリはカスタマイズ画面で確認したところ16GB/32GB搭載モデルを選択できます。
なおオンボードメモリを採用しているため、購入後に増設/交換することはできません。
【ストレージ】
ストレージには、高速アクセス可能なSSDを搭載。256GB/512GB/1TB/2TBの容量オプションが用意されています。
【グラフィックス】
グラフィックスはCPU内蔵タイプのグラフィックスのみを搭載可能。高性能なカードタイプは選択できない仕様になっています。したがって描画処理能力を必要とする動画・画像の編集/ゲームを快適に処理するのは難しいと思います。
【スペックまとめ】
本モデルは、モバイルPCのため、負荷が軽めのタスクがメインとなることが多いと思うので、このクラスのPCとしては僕的にはスペックは十分なレベルだと感じました。
*レノボWebサイトの製品ページを確認する
→ThinkPad X1 Carbon Gen 12詳細情報 3)パフォーマンスをチェック
ThinkPad X1 Carbon Gen12のパフォーマンスをチェックしてみました。
【レビュー機のスペック】
インテルCore 5-125Uプロセッサ/16GBメモリ/256GB SSD/CPU内蔵グラフィックス
負荷が軽めのゲーム「ドラゴンクエストX」のベンチマークソフトを実行してみました。最高画質で「とても快適」に動作します。
重い負荷がかかる「ファイナルファンタジー15 」のベンチマークソフトの結果は上の表のとおり。やはりCPU内蔵グラフィックスで、このクラスのゲームを快適に楽しむのは難しいという結果。
重い負荷がかかった場合、快適動作は難しいですが、負荷がそれほど重くないタスクであれば、ある程度快適に処理できる、ということがわかります
実際に、ネットを見る、動画を再生する、といった負荷が軽めのタスクを実行しているときに大きなストレスを感じることはほとんどありませんでした。
ファンの音をスマホの騒音計アプリで計測してみました(スマホのアプリなので数値が正確ではない可能性があります)。ネットを見るなど一般的な使い方をしているときは15-20dB程度ですごく静か。ほとんどファンの音が気になりませんでした。
FF15実行時、25-30db程度で少しファンの回転音が聞こえてきます。静かな環境で、ちょっと音がするかな、という程度。個人的にはあまり気にならないレベルで、全般的に、他のノートPCと比べると静粛性が高いように感じました。
熱に関しては、何もしていないときは熱を感じませんが、負荷のかかるFF15ベンチマーク終了直後、底面部の通気孔あたりを触るとちょっと温かいですが、熱くはないです。
キーボード上部にも通気孔があるため、この部分もちょっと温かくなる程度。パームレストに熱は感じませんでした。冷却はうまくいっている印象です。
(*あくまで使用した範囲における個人的感想です。騒音・熱の状況は、マシン構成/使用状況/負荷等によって異なるので参考程度にしてください)
4)特徴・使い勝手をチェック
ThinkPad X1 Carbon Gen12の特徴/使い勝手をチェックします。
■搭載している端子類
搭載している端子類は次のとおり。
・USB 4 (Thunderbolt4 対応) x 2 ・USB 3.2 Gen1 (Powered USB) x 1 ・USB 3.2 Gen1 x 1 ・HDMI ・マイクロフォン/ヘッドフォン・コンボ・ジャック
USB端子はType-Aが2個、Type-Cが2個の合計4個。Type-Cは2個ともThunderbolt 4に対応しており、対応する機器と接続すれば最大40Gbpsでデータ伝送できます。
■映像出力
HDMI端子と2個のUSB Type-C端子が映像出力に対応しています。 USB Type-C端子経由で27インチモニタに接続したところ。
対応するモニタに接続した場合、外部映像出力と同時に充電も実行することができます。ケーブル一本で、充電と映像出力を同時実行できるのは非常に便利ですね。
HDMIとUSB Type-C×2にモニタを接続して、4画面同時出力することができました
【Webカメラ】
パネル上部にWebカメラを配置。レビュー機はFHD 1080pのカメラを搭載。
結構鮮明に撮影できる印象を受けました
【カメラシャッター/マイクオフ機能】
カメラシャッターに加えて、
マイクオフ機能も搭載しています。F4キーでオン/オフの切り替えが可能。
【認証機能】
レビュー機はIRカメラを搭載しているため、顔認証に対応。
キーボードの一番下の段に指紋認証センサーを搭載しています。
【カバーを片手で開けられる】
カメラ部分が飛び出す形状をしているので、デザイン的にはちょっと野暮ったく感じる人もいるかも。
でもカバーを開けるときにこの部分があるおかげ指をひっかけやすいです。
急いで使いたいときに、すぐにカバーを開けられるのは便利。また片手だけでカバーを180度近くまで開け切ることが可能。
【バッテリ駆動時間】
バッテリ駆動時間を実際に計測してみました。バッテリ容量は57Wh
[設定] ディスプレイ輝度:80/電源モード:バランスに設定した状態 条件A)基本的に何もしない 条件B)YouTubeの動画を標準サイズで再生しつつ、Web閲覧/テキスト入力などの操作を行う
*推定バッテリ駆動時間は1時間経過したときのバッテリ使用量をベースに単純計算で算出
*バッテリ駆動時間は、構成/使用状況等によって大きく異なると思うので、あくまで参考程度にしてください。
条件Aの何もしない状態で約25時間、条件Bの動画再生した状態で約12.5時間バッテリが駆動する計算。
【サウンド】
ステレオスピーカーを搭載。音がキーボードあたりから出てくるので、多分ここにスピーカーが配置されているんだと思います。
音楽を聴いてみましたが、しっとりとした音質。
カシャカシャしたり、こもったりした感じはなく、耳にすんなり入ってきます。聞きやすいサウンドだと感じました。
【5G対応モデルを選択可能】
5G対応モデルをオプションで選択することもできます
5)各パーツをチェック
ThinkPad X1 Carbon Gen12の各パーツをチェックします。
【ディスプレイ】
本モデルには、縦横比16:10の14インチパネルを搭載。レノボWebサイトに記載されているスペック表では、次の5つのパネルを選択できます。
IPSパネルまたはOLEDパネルを選べます。レビュー機は液晶IPSパネル搭載モデル。
OLEDパネルの主な特徴はこのとおり。
・高画質 ・黒をしっかり表現できる ・レスポンスが速い ・焼き付きが発生しやすい
OLEDパネルの方が、画質が良く、色の表現も鮮やかなので、
綺麗さにこだわりたい、映像を堪能したいのなら
OLEDパネルを選択することをオススメします。
またOLEDパネルは最大解像度が高めのパネルを搭載しているので、
精細感の高い表示が可能です。
タッチ対応パネル/非対応パネルを選べますが、タッチはあった方が便利だと思います。
レビュー機はIPSタッチ非対応パネル。
最大解像度は1920×1200ドットです。
OLEDほどではありませんが、IPSパネルも表示は綺麗。色の描写もいい感じです。
映像も十分楽しめると思います
視野角も広め
非光沢パネルを採用しているため、周りの映り込みがほとんど気になりませんでした。
レビュー機のパネルは明るめで、室内で使っているときに暗く感じることはありませんでした。
レビュー機はsRGB100%という色域広めのパネルを搭載。
色域の狭い16インチパネルを搭載したノートPCに同じ画像を映し出してみましたが、(左がレビュー機(14インチ)、右が色域狭い16インチパネル搭載PC)
)
色域の狭いパネルは暖色系が黄色っぽく表現されていますが、
レビュー機はある程度忠実に色を再現できているのがわかります。
なおOLEDパネルの場合、100%DCI-P3というさらに広い色域を確保できます。
表示の綺麗さ優先であればOLEDパネルがオススメですが
コスパ重視なら価格の安いIPS液晶パネルを選ぶのもありだと思います。
【キーボード】
キーボードについて見ていきます。日本語/英語キーボードを選択可能ですが、
レビュー機は日本語キーボードを搭載。
レノボPCの場合、CtrlキーとFnキーの位置が他社製PCと逆のケースが多いのですが、本モデルは他社製PCと同じ配置なので押しやすいです。
Enterキーは標準的な大きさですが、
左に隣接しているキーがちょっと小さめ。
キーストローク(キーを押し込む深さ)は浅めです。キーを強く押してもそれほどたわみは感じないですね。打鍵感はやわらかすぎず多少反発があり、僕的には押し心地はいいですね。なので長時間タイピングしても疲れにくいと思います。打鍵音も小さめで、あまり気になりませんでした。
スペック表にはフルサイズ・キーボードという記載があるため、
キーピッチ(キー間の距離)がフルサイズ(約19mm)のキーボードを採用していると思われます。キーピッチが広めのため、窮屈さはなく、快適にタイピングできます。
キーボードの中央には、ThinkPadの代名詞である赤色のトラックポイントを配置。
通常のタッチパッドの上部にクリックボタンも配置されています。
このポインタ/クリックボタンがあるおかげで、
キーボードの操作中、キーボードから手を離すことなく
ポインタを移動/クリック操作できるので、便利だと思います。
ただし操作にはちょっと慣れが必要かな。
キーボードにはバックライトを装備。
Fnキー+スペースキーでオン/オフの切り替え・2段階の明るさの設定が可能です
【タッチパッド】
タッチパッドは、カスタマイズ画面を見ると「3ボタンタッチパッド」と「感触タッチパッド」が選べるみたいです。
レビュー機はおそらく3ボタンタッチパッドかな。
タッチパッドは滑りが非常によく、反応も良好です。
クリックボタン部分を押し込む深さもちょうどいい感じ。力を入れる必要はなく、軽く押すだけで反応してくれるのでストレスはありません。クリック音も小さめなので気になりませんでした。
キーボード/タッチパッドの操作性は抜群にいいですね。
さすがはキーボードのつくりの良さで定評のあるThinkPadシリーズのPCです。
【右側面部】
右側面部。電源ボタン、マイク/ヘッドフォンコンボ端子、USB Type-A、HDMIを配置。
【左側面部】
左側面部。USB Type-A、USB Type-C×2を配置。
【前面部】
前面部に端子類はなし。
【背面部】
背面部にも端子類はありません。
【底面部】
通気孔が配置されています。
「ThinkPad X1 Carbon Gen 12」が表記されていますね。
6)同梱物をチェック
ACアダプタと電源ケーブル。
ACアダプタは片手で握れるコンパクトさ。
レビュー機は45W型のACアダプタを採用。
65W型を選択することもできます。
電源ケーブル。
USB Type-C端子で接続するタイプです。
左側面部に2つあるUSB Type-C端子のいずれに接続しても充電できます。
ACアタプタと電源ケーブルを合わせた重量は252g。
本体と合わせた重量は1.391kg。
まとめ
以上、ThinkPad X1 Carbon Gen12について見てきました。主な特徴をまとめると次のとおり。
・14インチディスプレイ搭載のコンパクト・スリムノートPC ・AI専用NPU内蔵のインテルCore Ultraプロセッサ搭載 ・使いやすいキーボードを搭載 ・ブラックをベースとした落ち着いたカラーリング ・ボディにカーボンファイバを採用 ・OLEDパネル搭載モデル選択可能 インテルCore Ultraプロセッサを搭載した14インチモバイルノートPC。コンパクト・スリムなボディのため扱いやすく約1.1kgと軽量なので外に持ち出して使うことも可能です。
キーボード/タッチパッドの使い勝手も良く、魅力的なモバイルPCに仕上がっていると思います。
動画撮影時点で購入可能な最小構成の価格が194,700円と少し高めですが
完成度の高いモバイルPCを必要としている人にオススメしたいモデルに仕上がっていると思います。
*レノボWebサイトの製品ページを確認する
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