ゲーミングノートDell G3 17について詳しくレビューします。
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Dell G3 17は17.3インチ液晶を搭載したノートPC。DELLの新しいGシリーズに属しています。 【レビュー目次】
・1)ゲーミングPCらしさを払拭したデザイン
・2)17.3インチ液晶を搭載 ・3)スリムなボディ ・4)手頃な価格を実現したゲーミングノート ・5)ゲームを快適に楽むための充実したスペック/構成 ・6)ベンチマークでパフォーマンスをチェック ・7)各パーツをチェック ・8)同梱物をチェック ・9)まとめ 1)ゲーミングPCらしさを払拭したデザイン
Dell G3 17は、いかにもゲーミングPCという感じではなく、一般的なノートPCのようなデザインを採用しています。 縁の部分が丸みを帯びた形状になっており、触ったときの感触が心地いいです。 丸みがあるため、光が当たったときのシルエットも柔らかめ。 背面部は少しカチッとした仕上がりになっています。 ボディは樹脂製です。野暮ったさは感じませんが、アルミボディを採用したモデルと比べると高級感はないですね。このあたりは価格を重視していると感じます。 指紋や汚れはそれほどつきやすくありませんが、脂分がつくと目に付くので、ある程度使ったら拭き取る必要があります。 カラーリングは、ブラック、リーコンブルーの2色を用意。 こちらはリーコンブルー。落ち着いた色合いです。鮮やかさはありません。ブラックモデルと比べると、一般的なノートPCのイメージです。いかにもゲーミングPCというデザインは嫌だという人はリーコンブルーモデルの方がいいと思います キーボード周辺部もリーコンブルーで統一されています。タッチパッド部分は青色で縁取りされています。 天板に配置された青色のDELLロゴがすごく印象的です。 キーボード周辺部には模様が入っており、質感を高めています。 液晶下部のDELLロゴも青色です。 キーボードの左上と 背面部の左には「G3」のロゴが配置されています。 こちらはブラックモデル。 精悍な印象を受けますね。 キーボード周辺部もブラックで統一されています。 キーボード周辺部に入っている模様が、ブラックモデルとリーコンブルーモデルで異なります。 上の写真を見て分かるとおり、ブラックは格子模様、リーコンブルーは斜線が入っています。 2)17.3インチ液晶を搭載
液晶は17.3インチパネルを搭載。大きい画面なのでゲームを堪能できます。 B5サイズのノートと比べると大きさがわかりやすいと思います。 左が15インチ液晶を搭載したG3 15、右がG3 17です。G3 17の方が液晶が一回り大きいのがわかります。 やはり17インチは大きくて見やすいです。 IPSパネルを採用しているため、表示は綺麗で精細感があります。 色の描写も綺麗で、ゲームシーンでの臨場感もすごくあります。液晶が大きいこともあり、画面に引き込まれます。 自分で撮影した写真を表示してみましたが、細かいところまでしっかり描写されており、黒い部分もしっかり表現されています。 視野角も広いです。斜め方向から見ても、はっきり表示を確認できます。 非光沢パネルを採用しているため、映り込みが発生しにくく、長時間見ていても目への負担を軽減できます。 光沢パネルの方が色の表現が鮮やかですが、映り込みが発生しやすいため、ずっと画面を見続けることになるゲームPCの場合、非光沢パネルの方が利便性が高いと思います。 最大解像度はフルHD対応の1920 x 1080ドット。せっかく大型液晶パネルを搭載しているので、より高い解像度のオプションがあってもいいと思うのですが、残念ながら設定はありません。 3)スリムなボディ
G3 17は、グラフィックスにNVIDIA GeForce GTXシリーズを搭載した高性能ノートPC。
一般的にグラフィックス性能が高いとボディが分厚くなるケースが多いのですが、G3 17では、ゲーミングノートPCとしてはスリムなボディを実現しています。 厚みは約25mm。凸凹のないフラットなデザインになっています。これぐらいの厚みなら、ちょうど掴みやすいですね。 液晶を開いたところ。 液晶はここまで傾けることができます。 スリムなのでつかみやすいです。 ノートと比べるとこんな感じ。 17インチノートPCだけに重量はあります。実測値で約2.94kg。 片手だと、ちょっと持ち上げるぐらいが限界です。 イベントで担当者の方がG3 17を持ったところ。G3 17のボディの大きさがよくわかると思います。 脇に抱えて持ってみました。 少しの距離を移動させるぐらいなら問題ありませんが、ずっと持ち歩くのはちょっと厳しいですね。デスクトップ代替マシンとして同じ場所で使うか、室内をちょっと移動させるぐらいが現実的でしょう。 ただし、友達の家でみんなでわいわいゲームを楽しみたい!というときには、なんとか持って行けると思います。 4)手頃な価格を実現したゲーミングノート
これまでDELLからはゲーミングPCとしてAlienwareが用意されていました。しかし、Alienwareは高性能ではあるけれども価格がちょっと高めに設定されていました。
(写真はAlienware 17) しかも、デザインはいかにもゲーミングマシンという感じに仕上がっているため、ゲームは楽しみたいが普通のデザインのPCがいい、描画処理能力の必要なクリエイティブタスクを快適にこなしたいが、ゲーミングっぽいデザインはオフィスでは使いにくい、という人にとってはちょっと手が出しづらい存在でした。 Alienware 17(17.3インチノート)の最小構成が約21万円なのに対し、G3 17の最小構成は約11万円。もちろん性能面はAlienwareの方が上ですが、それでもゲームを楽しむ/動画や画像編集を行える構成を実現しつつ、Alienwareよりも安い価格設定なので購入しやすいと思います。 5)ゲームを楽しむための充実したスペック/構成
Dell G3 17の主なスペックをチェックしてみましょう。Dell G3 17には次の2つのパッケージが用意されています(2019/8時点でプラチナパッケージの販売は終了しています)。
【Dell G3 17の主なスペック】
CPUには第8世代インテル i5/i7搭載モデルを選択可能。
Core i5-8300Hは4つのコア、Core i7-8750H は6つのコアを搭載しています。 メモリ容量は8GB搭載モデルと16GB搭載モデルを選べます。ゲームを楽しむのであれば8GBメモリは最低限。できれば16GB搭載モデルを選んだ方が、余裕のある処理が可能だと思います。 ストレージはSSDのみの構成に加え、SSD+HDDのハイブリッド構成も選択可能。高速アクセスのSSDと大容量データ保存のHDDのいいとこ取りができます。 SSDは高速アクセスできるPCIe NVMe接続タイプのSSDを搭載しています。 グラフィックスには、ハイパフォーマンスなNVIDIA GTXシリーズのNVIDIA GeForce GTX 1050/1050 Tiのいずれかを搭載したモデルを選べます。 GTX 1050は、GTXシリーズのエントリーカード、GTX 1050Tiはコストとパフォーマンスのバランスのとれたカードです。 光学ドライブは非搭載です。 搭載している端子類は、USB 2.0、HDMI 2.0、40GbpsのThunderboltおよびDisplayPortをサポートするType-C Thunderbolt 3 (インテル Core i7 プロセッサー搭載モデルのみ)、ギガビットイーサネットRJ45、SuperSpeed USB 3.1 Gen 1 ポート×2、ヘッドホン/マイクコンボ端子です。 HDMI 2.0ポートを使用して60 Hzの4Kの出力を行えます。 起動時間を計測したところ、 1回目→23:58 2回目→24:26 3回目→24:64 という結果になりました(電源ボタンを押したからデスクトップ画面が表示されるまでの時間)。 それほど待たされる感じもなく、利用を開始できます。 「oculus ready」のシールが貼り付けられており、VRを堪能するための認証を受けていることがわかります。 ゲームを快適に楽しむために重要なのが音質です。Dell G3 17では、サウンドテクノロジーとしてWaves MaxxAudio Proを採用しています。 スピーカーは底面部の前面部寄りの部分の左右に配置されています。 この位置にスピーカーがあると床に反射する形になるため、音の響きがいいです。 サウンドは、 低音から高音までバランスよく出ており、いい感じに仕上がっています。 音の艶があり、聞いていて心地いいですね。広がりもあり、ゲーム実行時も臨場感あるサウンドを楽しめると思います。 同梱されているMaxxAudioProアプリを使えば、自分好みのサウンドにチューニングすることができます。または、あらかじめ定義されたプロファイルの中から最適なものを選ぶこともできます。 6)ベンチマークでパフォーンマンスをチェック
ベンチマークソフトでDell G3 17のパフォーマンスをチェックしてみました。レビュー機の構成は次のとおり。
【Dell G3 17プラチナ】(*プラチナモデルの販売は終了しています) CPU:インテルCore i7-8750H メモリ:16GB ストレージ:256GB PCIe SSD+2TB HDD グラフィックス:NVIDIA GeForce GTX 1060 with Max-Q Design CPUの性能をチェックするCINEBENCHベンチマークのスコア。 CPU:983cb→ノートPCで900点台なのでかなりいいスコアです。 ストレージの性能をチェックするCrystalDiskMarkベンチマークソフトのスコア。 高速接続できるPCIe NVMeタイプのSSDを搭載しており、高いスコアを記録。 負荷が軽めのゲーム「ドラゴンクエストX」のベンチマークのスコア。
最高画質でも快適に楽しめます。 負荷が中程度のゲーム「ファイナルファンタジー14 紅蓮のリベレータ」ベンチマークソフトのスコア。
イベントに展示されていたモデルに「FINAL FANTASY 14紅のリベレータ」ベンチマークテストの結果が表示されていました。 展示機のスペックは次のとおり。 【プラチナモデル】 CPU:インテルCore i7-8750H メモリ:16GB ストレージ:128GB M.2 PCIe NVMe SSD + 1TB 5400 rpm 2.5" SATA ハード ドライブ グラフィック:NVIDIA GeForce GTX 1050Ti レビュー機とは、SSDの容量と搭載しているグラフィックスが異なります。レビュー機のグラフィックスは、展示機よりも上のランクのGTX 1060です。
当たり前ですが、GTX1060を搭載したレビュー機のスコアは「12557」なので、GTX 1050Ti搭載の展示機よりも上です。 重い負荷のかかるゲーム「ファイナルファンタジー15」ベンチマークソフトのスコア。
画質を低くするか、解像度を抑えるかすれば、快適に楽しめます。 描画処理能力を測定する3DiskMarkベンチマークソフトのスコア。 「Time Spy」は「3814」。 他のゲーミングノートPCと同程度のスコアです。 「Fire Strike」のスコアは「9915」。 こちらのスコアも、他のゲーミングノートPCと同程度です。 ゲーム実行時はマシンに負荷がかかり、熱がこもるため、適切に排熱することが重要になります。 G3 17では、ファンが2つ内蔵されています。 底面部の通気孔からファンを見ることができます。 ベンチマーク実行時、ファンの回転数が上がり、風切り音が大きくなります。しかし、個人的にはすごくうるさいというところまでは達しません。 またキーボードがすごく熱くなることもありません。排熱はうまく行われていると思います。 背面部の下側に排気口が見えます。ここから熱気が排気される仕組みになっています。なので、ゲームを楽しむときは背面部にある程度のスペースを確保したほうがいいと思います。 7)各パーツをチェック
G3 17の各パーツをチェックしてみましょう。
キーボード。 BackSapceキーとEnterキーがちょっと小さめなので、慣れるまでは打ち間違えるかもしれません。 テンキーを搭載しているので、数字を頻繁に入力する際に便利です。テンキーのキーは、他のキーと比べるとちょっと小さめです。 キー表面はざらざらしており、滑りにくくなっています。 キーストロークは浅めです。打鍵感はやわらかいですね。もうちょっと深くて反発があるほうが個人的には好きです。 キーピッチは約19mmを確保。 フルサイズのキーボードを搭載しているので、窮屈な感じがなく、快適なキー操作が可能です。また防滴設計なので飲み物をこぼしても安心です。 なお、オプションでバックライトキーボードを選択することもできます。バックライトのカラーは青色。ただし、バックライト付きを選択する場合は、日本語キーボードでなく、英語キーボードになります。 タッチパッドはクリックボタンが一体となったタイプを採用。 タッチパッドの表面はそれほどつるつるしておらず、ちょっとざらつきがある感じ。反応はいいです。 クリックボタン部分の押し込み幅もしっかり確保されており、反応はいいですが、クリック音が大きめです。 パームレスト部分が広いので、ずっとゲームを楽しむときも手を置いておけるので疲れにくいと思います。 キーボードの右上に電源ボタンが配置されています。指紋認証センサーと電源ボタンは兼用になっています。 右側面部。 2-in-1 SD/MicroMediaカード、USB 2.0端子、Nobleロック・セキュリティ・スロットが配置されています。 SDカードを奥まで差し込んだところ。ちょっとはみ出るので、SDカードを挿したまま移動する際には、引っかけないよう注意が必要です。 左側面部。 写真左から順に、Power/DC-inジャック、40GbpsのThunderboltおよびDisplayPortをサポートするType-C Thunderbolt 3 (インテル Core i7プロセッサー搭載モデルのみ) 、HDMI 2.0、ギガビットイーサネットRJ45、SuperSpeed USB 3.1 Gen 1 ポート×2、 ヘッドフォン/マイクコンボ端子が配置されています。 左側面部に端子が集中しています。 HDMI端子は4K出力をサポートしているため、4Kモニタを接続すれば、精細感の高い表示が可能です。 電源ケーブルを接続したところ。 前面部中央には、液晶を開くときに指をひっかけるための窪みが設定されています。 背面部に端子類は配置されていません。 底面部。通気孔が配置されています。 継ぎ目はなく、簡単には筐体内部にアクセスできない仕様になっています。なので自分でカスタマイズするのは難しいと思います。バッテリは内蔵タイプを使用しています。 8)同梱物をチェック
G3 17の同梱物をチェックします。
ACアダプタと電源ケーブル。 NVIDIA GTX搭載モデルだけにACアダプタは大きめ。 平べったい形状をしています。 ACアダプタと電源ケーブルを合わせた重量は690gです。 かなり重いです。 まとめ
以上、Dell G3 17について詳しく見てきました。特徴をまとめると次のとおり。 ・17.3インチの大型液晶パネル搭載 ・お求めやすい価格で購入できるゲーミングノート ・一般的なデザインを採用 ・ブラック/リーコンブルーのカラーリングを用意 ・第8世代インテルCore i5プロセッサ+NVIDA GeForce GTX 1050グラフィックスを搭載可能 ・充実した基本性能を誇る Dell G3 17は、17.3インチの大型液晶を搭載したノートPC。一見しただけでは一般のノートPCに見えますが、ゲームを楽しめるような構成になっており、高い基本性能を誇るゲーミングPCとして位置づけられています。 ゲームを楽しむのはもちろんですが、ビジネスシーンでも目立たないデザインを採用しているので、動画編集など負荷の重いクリエイティブタスクを処理する人にも向いています。画面が大きいので作業しやすいと思いますよ。 *詳しくは、Dell G3 17(3779) 詳細情報(DELL Webサイトにジャンプします)を参照してください。 |