DELL Inspiron 16 AMD(5635) 実機レビュー

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Inspiron 16 AMD(5635)について詳しく解説します。
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DELL
Inspiron 16 AMD(5635)実機レビュー
Inspiron 16 AMD(5635)は16インチ液晶を搭載したノートPCです。AMD Ryzen 7000シリーズのプロセッサを搭載しています(AMD Ryzen 5000シリーズ搭載のInspiron 16 AMD(5625)の後継モデルだと思われます)。
Inspiron 16 AMD(5635)レビュ-
シリーズ
 
特徴

Inspiron

3000シリーズ


上位
シリーズ
コストパフォーマンスに優れたエントリシリーズ
5000シリーズ Inspironシリーズの中間に位置づけられるミッドレンジシリーズ
7000シリーズ Inspironの中で最も性能にこだわったシリーズ
XPS 美しいデザインと高性能を両立させたスタイリッシュなノートシリーズ
本モデルは、InspironノートPCのミドルクラスであるInspiron 5000シリーズに位置づけられており、性能と価格のバランスの取れた構成に仕上がっています。
Inspiron 5000シリーズは、他のシリーズと比べて 性能と価格のバランスが良く、デザインの仕上がりもいいので Dellの中で非常に人気があります
【2023年に登場したInspiron 5000シリーズ】
モデル
パネル
CPU
Inspiron 13 5330 13.3 第13世代インテルCore Pシリーズ
Inspiron 14 5430 14.0 第13世代インテルCore Uシリーズ/Pシリーズ
Inspiron 14 5435 14.0 AMD Ryzen 7000シリーズ

Inspiron 16 5630

16.0 第13世代インテルCore Uシリーズ/Pシリーズ
★Inspiron 16 5635
(本モデル)
16.0 AMD Ryzen 7000シリーズ
2023年に登場したInspiron 5000シリーズは5機種ですが、そのうち本モデルは最も大きな16インチパネル採用のAMD Ryzen 7000シリーズプロセッサ搭載モデルです。
Inspiron 16 AMD(5635)の主な特徴は次のとおり。

・AMD Ryzen 7000シリーズプロセッサを搭載
・16インチ液晶搭載
・縦横比16:10の縦長パネルを採用
・上質なデザイン

ここではInspiron 16 AMD(5635)の特徴・スペック・使い勝手等について詳しく解説します。

(*DELLパソコンの4桁の型番(本モデルの場合「5635」)を確認する方法はこちら)
【Inspiron 16 Intel(5630)レビュー】
Inspiron 16 AMD(5635)の姉妹モデルで第13世代インテルCoreプロセッサを搭載しているInspiron 16 Intel(5630)について解説しています。詳細についてはInspiron 16 Intel(5630)レビューを参照してください。
【参考】Inspiron 16 AMD(5635)動画
Inspiron 16 AMD(5635)に関する動画をYouTubeにアップしています。
【目次】
*ここに記載されているスペック・構成・価格は記事執筆時点のものです。最新情報については必ずDELL Webサイトでご確認ください。レビュー機はメーカーの貸出機です。

【レビュー機のスペック】
AMD Ryzen 5 7530Uプロセッサ/16GBメモリ/512GB SSD /CPU内蔵グラフィックス
1)縦横比16:10の16インチパネルを搭載
Inspiron 16 AMD(5635)は16インチという大きめの液晶を搭載。
縦横比16:10の14インチパネルを搭載したInspiron 14 AMD(5425)を並べてみました。上の画像の右がレビュー機です。やぱり16インチは大きいですね。
先代モデルと同じ縦横比16:10のパネルを採用しており、従来からある16:9のパネルと比べて、縦方向に広く表示することができます。
縦横比16:9のパネルを搭載した15インチノートInspiron 15 5510を並べてみました。上の画像の右が本モデルです。
本モデルの方が縦に広く表示可能。2段目の動画の説明まで表示されています。Webサイトや表計算ソフトを利用する際、スクロールの回数を減らせると思います
ベゼル(パネル外枠)が狭いデザインを採用しているため、
16インチノートとしてはコンパクトな方だと思います。
B5サイズのノートと比較。
ボディは最厚部で18.3mm。このクラスのノートPCとしてはスリムなボディに仕上がっていると思います。
掴みやすいので
持ちあげるのもそんなに苦になりません。
さっと掴んで移動させることが可能。
重量は実測値で1.831kg。
持ってみるとちょっとずしっとしますが、スリムで掴みやすいせいか「すごく重い」という印象は受けないですね。
室内を移動するぐらいであれば、それほど苦にならないかも。
通常は据え置きタイプとして使用し、必要に応じて、ちょっと移動させるぐらいの使い方であれば、大きな負担にはならないと思います。
ただしノートPCなので頑張れば外に持ち出すことは可能。ビジネスバッグや
ディパックからもスムーズに出し入れできます。
なおボディの堅牢性は結構あります。片手だけで持ってもボディのよじれなどを感じることはありません。
2)スペックをチェック(AMD Ryzen 7000シリーズプロセッサを搭載)
Inspiron 16 AMD(5635)の主なスペックをチェックしてみましょう。AMD Ryzen 5000シリーズプロセッサ搭載の先代モデルInspiron 16 AMD(5625)および2023年1月に登場した第13世代インテルCoreプロセッサ搭載のInspiron 16 Intel(5630)と比較してみました。
*Inspiron 16 Intel(5630)とInspiron 16 AMD(5635)の比較に関する動画をYouTubeにアップしています。
【Inspiron 16 AMD(5635))の主なスペック】
 
【2022年モデル】
Inspiron 16 AMD(5625)
【2023年モデル】
Inspiron 16 AMD(5635)
【2023年モデル】
Inspiron 16 Intel(5630)
 液晶
(最大解像度)
16.0インチ
16:10
非光沢
(1920×1200)
250ニット
16.0インチ
16:10
非光沢
(1920×1200)
250ニット
16.0インチ
16:10
非光沢
(1920×1200)
250ニット
タッチパネル
×
×
×
CPU
AMD Ryzen 5 5625U 6コア/12スレッドプロセッサ
AMD Ryzen 7 5825U 8コア/16スレッドプロセッサ
AMD Ryzen 5 7530U 6コア/12スレッドプロセッサ
AMD Ryzen 7 7730U 8コア/16スレッドプロセッサ
第13世代 インテル Core i5-1335U (12MB キャッシュ, 最大 4.60 GHz まで可能)
第13世代インテルCore i7-1360P (18MB キャッシュ, 最大 5.00 GHz まで可能)
メモリ
8GB, 1x8GB, DDR4, 3200MHz
16GB, 8GBx2, DDR4, 3200MHz
8GB 4266MHz LPDDR4x オンボード
16GB 4266MHz LPDDR4x オンボード
8GB 4800MHz LPDDR5 オンボード
16GB 4800MHz LPDDR5
オンボード
ストレージ
256GB/
512GB M.2 PCIe NVMe SSD
256GB/512GB/1TB M.2 PCIe NVMe SSD
512GB M.2 PCIe NVMe SSD
1TB M.2 PCIe NVMe SSD
グラフィックス
AMD Radeon グラフィックス (CPU内蔵)
AMD Radeon グラフィックス (CPU内蔵)
インテル Iris Xeグラフィックス (CPU内蔵)
光学ドライブ
-
-
-
主な端子類
2 x USB 3.2 Gen1 Type-Aポート
1 x USB 3.2 Gen2 Type-Cポート(DisplayPortおよびPowerDelivery搭載)
1 x ヘッドセット(ヘッドホンおよびマイクロフォンのコンボ)ポート
1 x HDMI 1.4bポート
1 x SDカード スロット
2 x USB 3.2 Gen1 Type-Aポート
1 x USB 3.2 Gen2 Type-Cポート(DisplayPortおよびPowerDelivery搭載)
1 x ヘッドセット(ヘッドホンおよびマイクロフォンのコンボ)ポート
1 x HDMI 1.4bポート
1 x SDカード スロット
2 x USB 3.2 Gen 1 Type-Aポート
1 x Thunderbolt 4.0 ポート(電源供給およびDisplayPort対応)
1 x オーディオ ジャック
1 x HDMI 1.4ポート
1 x SDカード スロット
カラー
プラチナシルバー/ペブルグリーン
プラチナシルバー
プラチナシルバー/ ダークリバーブルー
寸法
高さ: 15.67-18.3mm x 幅: 356.78mm x 奥行き: 251.9mm
高さ:15.42mm〜18.2mm x 幅: 356.78mm x 奥行き: 251.7mm
高さ: 15.42-18.2mm x 幅: 356.75mm x 奥行き: 251.7mm
最小構成重量
1.87kg
1.84kg
1.85kg
【CPU】
CPUにAMD Ryzen 7000シリーズプロッサ(Ryzen 5 7530U/Ryzen 7 7730Uプロセッサ)を搭載したモデルが用意されています。各プロセッサの主な詳細は次のとおりです(AMD Ryzen 5000シリーズの従来からあるRyzen 5-5625U/Ryzen 7-5825Uと比較しています)。
CPU
Ryzen 5 5625U
Ryzen 5 7530U
(本モデルに搭載)
Ryzen 7 5825U
Ryzen 7 7730U
(本モデルに搭載)
コアの数 6 6 8 8
スレッドの数 12 12 16 16
基本クロック 2.3GHz 2.0GHz 2.0GHz 2.0GHz
最大ブーストクロック 4.3GHz 4.5Hz 4.5GHz 4.5GHz
L2キャッシュ 3MB 3MB 4MB 4MB
L3キャッシュ 16MB 16MB 16MB 16MB
TDP 15W 15W 15W 15W
この表で示した項目について、Ryzen 7 7730UのスペックはRyzen 7 5825Uと同じですね。
【メモリ】
メモリは8GB/16GB搭載モデルを用意。
メモリ容量  
説明
8GB  


快適
一般的なタスク(Web閲覧/メール/ビジネスアプリの操作/動画再生)であれば、それほどストレスなく処理できるレベルのパフォーマンスを確保できると思います。
16GB 負荷のかかる処理を快適に実行したい場合には、16GB以上のメモリを積むことをオススメします。
先代モデルではオンボードメモリではなかったのですが、本モデルではオンボードメモリを採用しているため、購入後に増設/換装することはできなくなりました。
【ストレージ】
ストレージは256GB/512GB/1TB SSD搭載モデルを選択可能。SSDには、SATA接続タイプよりも高速なM.2 PCIe NVMeタイプを採用。なので起動やアプリケーションの立ち上げ時にストレスを感じるシーンは少ないと思います。
【グラフィックス】
グラフィックスは、CPU内蔵タイプのAMD Radeonグラフィックスのみを使用可能。高い描画処理能力を発揮できるディスクリートタイプのグラフィックス搭載モデルは用意されていません。
グラフィックス
性能
主な用途
本モデルで選択可能
CPU内蔵タイプ  


高い
動画再生
NVIDIA GeForce GTシリーズ 動画再生/軽めのゲーム ×
NVIDIA GeForce GTXシリーズ ゲーム/動画・画像編集 ×
NVIDIA GeForce RTXシリーズ 負荷のかかる
ゲーム/動画・画像編集
×
なので、高い描画処理能力が必要な作業、例えば動画/画像の編集、ゲームなどを快適にこなしたい人向けのマシンではありません。
【スペックまとめ】
スペックについては、スタンダードノートPCとしては十分なレベルだと個人的には思います。
3)パッケージ別のスペック
パッケージ別のスペックは次のとおり。
 
1)AMD Ryzen 5+8GBメモリ搭載
2)AMD Ryzen 5+16GBメモリ搭載
3)AMD Ryzen 7搭載
4)AMD Ryzen 7+1TB SSD搭載
CPU
AMD Ryzen 5 7530U
AMD Ryzen 7 7730U
メモリ
8GBオンボード
16GBオンボード
ストレージ
256GB M.2 PCIe NVMe SSD
512GB M.2 PCIe NVMe SSD
1TB M.2 PCIe NVMe SSD
グラフィックス
AMD Radeon グラフィックス (CPU内蔵)

4つのパッケージが用意されていましたが、現在利用可能なのは2)と4)の2つ。スペックが異なるのはCPU/メモリ容量/SSD容量の3つ。

価格重視であれば1のAMD Ryzen 5+8GBメモリ搭載モデルがおすすめ。ただし、メモリが8GBだと処理にもたつくケースがあり、ストレージ容量も256GBだと大容量データを保存したらすぐに空き容量が少なくなる可能性があります。
コスパ重視なら2のCore i5プロセッサに16GBメモリ/512GB SSDを搭載したパッケージがいいと思います。ぼくのオススメもこのパッケージ。1よりも価格は高めですが、この価格差でメモリ/ストレージ容量が倍になるので使い勝手は格段に良くなると思います。
性能を求めるのならCore i7搭載モデルがおすすめ。512GB SSDを搭載したモデルと1TB SSDを搭載してモデルを選べます。
4)パフォーマンスをチェック
Inspiron 16 AMD(5635)のパフォーマンスをチェックしてみました。パフォーマンスチェックの対象機のスペックは次のとおり。
【レビュー機のスペック】
AMD Ryzen 5 7530Uプロセッサ/16GBメモリ/512GB SSD /CPU内蔵グラフィックス
CINEBENCHでCPUのスコアを計測
CPU
CINEBENCH R23のCPU(マルチコア)のスコア
インテルCore i7 1260P 9651pts
AMD Ryzen 7 5825U 8642pts
インテルCore i5 1240P 8374pts
インテルCore i7 1355U 8540pts
AMD Ryzen 5 7530U
(レビュー機/7000シリーズ)
7303pts
AMD Ryzen 5 5625U
(5000シリーズ)
7058pts
インテルCore i7 1255U 6751pts
インテルCore i5 1235U 6663pts
インテルCore i3 1215U 5744pts
*実際に計測した中で最も高いスコアを掲載しています
AMD Ryzen 5000シリーズのRyzen5 5625Uよりも高いスコアを記録しています。
ドラゴンクエストX
画質
解像度
スコア
評価
最高品質
1920×1080
10041
すごく快適

負荷が軽めのゲーム「ドラゴンクエストX」のベンチマークソフトを実行してみました。最高画質で「すごく快適」に動作します。

ファイナルファンタジー14
漆黒の反逆者
画質
解像度
スコア
評価
高品質
(ノートPC)
1920×1080
4001
快適
最高品質
1920×1080
2878
やや快適
負荷が中程度のゲーム「ファイナルファンタジー14 漆黒の反逆者」のベンチマークソフトの結果は上の表のとおり。高品質で「快適」、最高品質で「やや快適」という結果。
ファイナルファンタジー15
画質
解像度
スコア
評価
軽品質
1920×1080
2116
重い
標準品質
1920×1080
1725
動作困難
重い負荷がかかる「ファイナルファンタジー15 」のベンチマークソフトの結果は上の表のとおり。やはりCPU内蔵グラフィックスで、このクラスのゲームを快適に楽しむのは難しいですね。
この結果から、重い負荷がかかった場合、快適動作は難しいですが、負荷がそれほど重くないタスクであれば、ある程度快適に処理できる、ということがわかります
実際にWeb閲覧/動画再生など、負荷が軽めのタスクを実行している際、ストレスを感じシーンはほとんどありませんでした。
5)質感の高いデザイン
カラーリングはプラチナシルバーのみ。
光の反射がとても綺麗。
上質な感じに仕上がっています。ボディを見たとき、コストパフォーマンス重視のノートPCだとは思えないぐらいの仕上がりの良さです。
表面を触るとさらさらしていて触り心地がいいです。指紋や汚れは目立たないですね。
キーボードはグレー、周囲はシルバーを採用。
落ち着いた雰囲気です。
底面部もシルバー。
背面部は、先代モデルが樹脂を押し当てたようなデザインだったのと比べると本モデルは、すっきりとしたデザインになっています(上の画像の上側が本モデル)。
天板部のロゴについては、 先代モデルはシルバー部分について彫り込みがあり、鏡面仕上げで反射しますが、(上の画像は先代モデルのロゴ)

本モデルは平面的で反射しません。

6)特徴/使い勝手をチェック
Inspiron 16 AMD(5635)の特徴をチェックします。
■リフトヒンジ採用
本モデルではリフトアップヒンジを採用。
背面部が接地する形になり、机と底面部の間にスペースができるため、エアフローが改善されるほか、
キーボードが傾斜する形になり、少しタイピングしやすくなります。
背面部には突起が設けられており、
接地したときにキズがつきにくいよう配慮されています。
背面部からは排熱できない仕様のため、キーボードの奥に通気孔が配置されており、ここから排熱される仕組みになっています。
■搭載している端子類
搭載している端子類は、
・HDMI1.4×1
・USB 3.2 Gen 2 Type-C(DisplayPort/PowerDelivery対応)×1
・USB 3.2 Gen 1 Type-A×2
・ユニバーサル・オーディオ・ジャック×1
・SDカードリーダー

です。
有線LAN端子は用意されていないので、有線でネットに接続する場合には注意が必要です。
Inspiron 16 AMD(5635)に搭載されているUSB端子は次のとおり。
USB端子
最大転送速度
個数/場所
USB 3.2 Gen 1 Type-A 5 Gbps 2個/
左側面部・
右側面部
USB 3.2 Gen 2 Type-C 10 Gbps 1個/左側面部
従来から使われているUSB Type-A端子×2と、より小さくて前後の向きのないType-C端子を搭載。合計3つのUSB端子を利用することができます。左右の側面部に端子が配置されているため、使い勝手はいいと思います。
USB Type-C
説明
本モデルでの対応
備考
Alt Mode-DisplayPort 外部映像出力可能 Alt mode対応のUSB Type-Cケーブル必要
PowerDelivery対応 受給電可能 高速充電可能
Thunderbolt 4 最大40Gbpsで転送可能 × Thunderbolt 4対応機器と接続する必要あり
Inspiron 16 AMD(5635)に搭載されているUSB Type-C端子で使える機能は上の表のとおり。Alit Mode DisplayPortとPowerDeliveryに対応しているため、USB TypeC端子を使って、外部映像出力および受給電が可能です。Thunderboltには非対応。
USB Type-C端子に、対応するモバイルバッテリを接続したところ充電できました。
■外部映像出力
Inspiron 16 AMD(5635)に搭載されている映像出力端子は次のとおり。
映像出力端子
個数/場所
用途
備考
HDMI 1.4 1個/左側面部 映像+音声 -
USB Type-C
(Alt Mode-DisplayPort対応)
1個/左側面部
映像+音声
本モデルはUSB Power Deliveryに対応してるので、ケーブル一本で映像出力と充電が可能
外部映像出力端子を使って、外部モニタに接続することにより、大きな画面にデータを表示できるようになるため、作業効率をアップできます。
HDMI端子とUSB Type-C端子の両方の端子から同時にモニタに接続して
3画面出力することができました。
なおHDMIでサポートされる最大解像度は1,920 x 1,080 (60Hz)。今回はHDMI端子経由で4Kテレビに接続しましたが、4Kの解像度では出力できず、FHD1920×1080ドットで出力されました。
またUSB Type-C端子はPower Deliverにも対応しているので、要件を満たすモニタにUSB Type-Cケーブル経由で接続すれば、外部出力と同時にInspiron 16 AMD(5635)を充電することが可能。
今回はケーブル1本で外部出力と充電を行うことができました。
■起動時間
起動時間(電源ボタンを押してからデスクトップ画面が表示されるまで)を計測してみました。
1回目→21.21秒 / 2回目→21.96秒 / 3回目→21.37秒
約22秒で起動します。すごく高速ではありませんが、そんなに待たされる感じはないですね。
(*起動時間は、構成や状況等によって異なる可能性がありますので、あくまで参考程度にしてください)
■指紋認証
指紋認証センサーを標準で搭載しています。指紋認証センサーを使うと、キーボードを使わず認証できるため、安全性を高めつつ、手間無く使い始めることができます。
キーボード右上にある電源ボタンに指紋認証センサーが配置されています。
顔認証機能は用意されていません。
■カメラシャッター機能搭載
Webカメラが液晶上部に配置されていますが、プライバシーシャッター機能を搭載しています。
シャッターをスライドさせてカメラレンズを覆うことで、プライバシーを保護できます。
すぐにシャッターで覆うことができるので、家でオンライン会議に参加しているとき、誰かが訪問してきて対応する必要がある場合など、手軽に画像/映像をオフにすることができます。
1080pのFHDカメラを採用。上の画像は、本モデルのカメラで撮影した写真です。
■バッテリ駆動時間
DELL Webサイトの製品ページにバッテリ駆動時間の記載がなかったので、バッテリ駆動時間を実際に計測してみました。4-セル 54WHrのバッテリを内蔵。

[設定]
ディスプレイ輝度:80/電源モード:バランスに設定した状態
条件1)基本的に何もしない
条件2)YouTubeの動画を標準サイズで再生しつつ、Web閲覧/テキスト入力などの操作を行う
条件1
条件2
3時間経過したときのバッテリ使用量
20%
30%
推定バッテリ駆動時間
約15時間
約10時間
*推定バッテリ駆動時間は3時間経過したときのバッテリ使用量をベースに単純計算で算出
*バッテリ駆動時間は、構成/使用状況等によって大きく異なると思うので、あくまで参考程度にしてください。
条件1の何もしない状態で約15時間、条件2の動画再生した状態で 約10時間バッテリが駆動する計算です。結構バッテリの持ちはいいですね。
■サウンド
テンキーがないおかげでキーボードの左右にスピーカーを配置。
天井に向かって音を出すアップファイアリングスピーカーを採用。手で遮られることがなく音が直接耳に届きます。
先代モデルよりもスピーカー穴の幅が広くなっています(上の画像の右が本モデル)。
実際に音楽を聴いてみましたが、ナチュラルなサウンド。シャカシャカした感じはなく、クリアな音質です。ライブ映像を見ましたが、臨場感が伝わってきました。
■「MyDell」アプリ同梱
MyDellアプリを同梱。
「アプリケーション」「オーディオ」「色と表示」「電源」の4つの設定を行えます。
「アプリケーション」ではプリインストールアプリを起動可能。
「オーディオ」ではサウンドの音質をカスタマイズしたり、
音声音質を設定したりできます。バックグラウンドノイズを除去することが可能
「色と表示」では、カラープロファイルを選択可能。
「ComfortView」を選択すると、目に有害なブルーライトの発生を低減できます。
ComfortViewをオフにした状態。
ComfortViewをオンにした状態。全体が少し緑がかった状態になります。したがって、色を忠実に再現したい場合はオフにした方がいいと思います。
「電源」では、バッテリの状態を確認したり、「充電モード」を選択できます。
「ExpressCharge」で急速充電が可能です。
「温度管理」では4つのモードの中から選択して、 PCの温度とファンの設定をカスタマイズできます。
■ファンの音
ファンの音ですが、高い負荷がかかると風切り音が大きくなります。また、高い負荷をかけた後、その負荷がなくなっても、しばらくファンの回転音がして、少し耳障りに感じることがあります。使用した限りでは、個人的にはそんなにうるさいとは感じませんでしたが、静かな環境だったり、音に敏感な人は気になるかもしれません。
(*あくまで使用した範囲における個人的感想です。音は、マシン構成、環境、使用状況等によって大きく異なることがあるのであくまで参考程度にしてください。マシンの個体差がある場合もあります)
前述したMydellアプリの「温度管理」に「静音」モードが用意されているので、音が気になる場合は、このモードを利用するのもありだと思います。
■ファンクションキーのロック/ロック解除の切り替えが可能
キーボードの一番上の列にファンクションキーが配置されています。デフォルトでは、キーに記載されているイラストの機能を利用することができます。
ファンクションキーには別の機能も割り当てられています(F7キーを押すと全角カナに変換、F10キーを押すと半角英数に変換など)が、デフォルトではこれらの機能を利用できず、ファンクションキーのロックを解除する必要があります。
これまで、ロックの解除はBIOSでしかできないモデルもあったのですが、 Inspiron 16 AMD(5635)ではFnキーとescキーを同時に押すことで、簡単にファンクションキーのロック/ロック解除を切り替えることができます。
7)各パーツをチェック
Inspiron 16 AMD(5635)の各パーツをチェックします。
■ディスプレイ
 
Inspiron 16 AMD(5635)のディスプレイのスペック
パネル 16.0インチ/16:10
最大解像度 1920×1200ドット
光沢/非光沢 非光沢
タッチ 非タッチ
d輝度 250nit
ディスプレイの主なスペックは上のとおり。
ディスプレイには16.0インチパネルを搭載。
前述したとおり16:10のパネルを採用。最大解像度はフルHD対応の1920×1200ドットです。
Webサイトを見ていても
文字は読みやすいです。
複数のウィンドウを並べて表示することが可能。
パネル表示は結構綺麗。
ただし、表現できる色域は少し狭い印象を受けます。
表示の綺麗なIPSパネルを搭載した27インチモニタと見比べてみました。本モデルのほうが、ちょっと暖色系が黄色っぽく出てる感じがします。
なので、忠実な色再現性が求められるクリエイティブワークに使うのは厳しいと思いますが、
普通にWebや動画を見ている分には
個人的にはそんなに気になりませんでした。
視野角は広め。斜め方向から見ても見え方に大きな変化は感じません。
非光沢パネルを採用しています。
 
メリット
デメリット
光沢パネル ・色の表現が鮮やかなので、映像/画像を楽しめる ・照明など、周りの物の映り込みが発生しやすい。
・ぎらつきが多いので、長時間見続けた時の目への負担が大きい
非光沢パネル ・映り込みが発生しにくいので、いちいちディスプレイの角度を調整しなくてもいい
・ぎらつきが少ないので目への負担が軽い
・光沢パネルと比べて、色の表現が淡い感じになる
非光沢パネルは、色の鮮やかさでは光沢パネルに劣りますが、映り込みが発生しにくく、長時間見続けたときの眼の疲れを軽減できます。
輝度は250ニット。標準的な明るさです。
非タッチパネルを搭載しているため、指で直感的に操作することはできません。
■キーボード
個々のキーが独立したセパレートタイプを採用。
16インチノートPCだとテンキーが搭載されることが多いのですが、本モデルでは搭載されていません。数字を入力する際にちょっと不便ですが、テンキーがないおかげで体の中心とパネルの中心を揃えることができ、使いやすさが向上します。
一番左の半角/全角キーやTabキーなどが大きめ。
一番右に配置されているBackspaceキーとEnterキーはすぐ左のキーと隣接している
DELL独自のキーボード配置を採用。
個人的にはそれほど打ちづらくはありません。
矢印キーは逆T字レイアウトになっていません。上下ボタンが小さくてちょっと打ちづらいです。
キートップはほどよく滑ります。
キーストローク(キーを押し込む深さ)は浅めですが、最近のスリムノートPCとしては標準的な深さだと思います。強く押すとちょっとたわみますが、そんなに気にならないかな。打鍵感は柔らかめ。個人的にはもう少し固めで反発がある方が好きですが、軽く押すだけで 反応してくれます。
マニュアルによるとキーピッチ(キー間の距離)は19.05mm。
フルサイズのキーボードと同程度のキーピッチを確保しているため、窮屈さは感じないと思います。
標準でバックライトを装備しているため、暗い環境でも快適にキー操作可能。
F5キーを押すことで、
オン/オフ、2段階の明るさの設定が可能です。
■タッチパッド
タッチパッドはクリックボタンとタッチパッドが一体となったタイプを採用。
非常に大きいです。
滑らかに指を移動できポインタをストレス無く動かせます。
クリックボタン部分は少ししっかりめに押す印象です。
パームレスト部分も広いですね。
キータイピング時に手のひらをパームレストに置いておきやすいので、長時間タイピングするときの疲れを軽減できると思います
■右側面部
上の画像の左から順に、SDカードリーダー、USB 3.2 Gen 1、ヘッドホン/マイクロフォンコンボ端子が配置されています。
右側面部のすべての端子類にデバイス・ケーブルを接続したところ。SDカードは奥まで挿入してもこれだけはみ出るのでご注意ください。
■左側面部
左から順に、電源アダプタポート、電源およびバッテリステータスライト、HDMI 1.4、USB 3.2 Gen 1、USB 3.2 Gen 2 Type-C(DisplayPort/PowerDelivery対応)が配置されています。
左側面部のすべての端子類にケーブル・デバイスを接続するとこんな感じ。
左右の側面部のすべての端子類にケーブル・デバイスを接続。本体手前側にケーブル類が来ないので、タイピング時に邪魔に感じるシーンは少ないと思います。
■前面部
前面部に端子類はなし。
カバーを開けるとき指を引っかけやすいですね。なおカバーはゆっくりとであれば片手だけで開けきることができます。
■背面部
背面部にも端子類はなし。
■底面部
底面部には通気孔が配置されています。
中央に「Inspiron」のロゴが印字されていますね。
8)同梱物をチェック
Inspiron 16 AMD(5635)の同梱物をチェックします。
ACアダプタと電源ケーブル。
ACアダプタは片手で握れるぐらいの大きさ。
立方体の形状をしています。ちょっと厚みがありますね。
65W型のACアダプタを採用。
結束ケーブルが付いているので、使わないときはケーブルを束ねておくことができます。専用端子で接続するタイプです。
左側面部の一番奥にある電源端子に接続して充電します。
電源ケーブル。引っかけたりしたときに破断しないよう丈夫なつくりになっています。
ACアダプタと電源ケーブルを合わせた重量は334g。
各パーツ詳細などを示したペーパーも同梱されています。
まとめ
以上、Inspiron 16 AMD(5635)について見てきました。特徴をまとめると次のとおり。

・AMD Ryzen 7000シリーズプロセッサを搭載
・16インチ液晶搭載
・縦横比16:10の縦長パネルを採用
・上質なデザイン

コスパに優れたAMD Ryzenプロセッサを搭載。
内蔵グラフィックス搭載モデルなので、画像/動画編集をバリバリこなすのには向いていませんが、ネットや動画を見る、といった負荷が軽めのタスクを実行するのであれば十分なレベルのパフォーマンスを確保できると思います。
お手頃価格の大画面ノートPCを探しており、デザイン面で妥協したくない、一定のパフォーマンスを確保したい人にオススメです。